終活って何をするの?
長かった子育てを終え、夫婦の時間が長くなる頃・・・ふと気づけば「私、人生の終盤にいるのかも?」
と、感じられる方々も多くいらっしゃるかと思います。
「終活」という言葉、最近、耳にしたことはありませんか?
今では雑誌やTV等からの情報で、かなり私たちの意識にも浸透してきたように思われます。
常日頃、いざという時の備えや準備は行っていることと思います。
例えば、病気で入院に係る費用、介護が必要になった時、天災への備え・・・などありますが、
今後はそこに「終活」という備えも入れて頂ければと思います。
終活で考えておきたい5つの問題
1 自分はどこまでの治療を受けたいか
長寿大国日本。寿命も他国と比べ年々伸びています。また、医療の進歩により病気の早期発見、治療などから
通院中も日常の生活を送れるようになったことはありがたいことですね。
そして、私たちは大概、自分だけは大丈夫。健康には自信がある。介護も必要ない。
と考えていることが普通のことと思います。
しかしながら、病気にならずとも交通事故に遭う可能性もあります。
ずっと安心で安全な生活が続いていくのか?
そういう意識を持つということが今後は大切なのではないでしょうか。
大病を患ったときに、どこまでの延命治療をしてほしいのか
最後まで在宅治療をご希望したいのか
介護が必要になった時、施設に入る気持ちはあるのか、その費用はどうするのか
これらの問題は人それぞれに様々なお考えがあるものと思われます。
いざという時、これらの難しい問題の決断を家族に全く委ねるのではなく、あらかじめご自分の意志をしたためておけば、
家族のご心労やご負担も幾ばくかは減らされるのではないでしょうか。
余談ですが
ご自宅でご家族を看取った場合、一番先に連絡をするのは救急車でなく、往診してくれる主治医を呼ぶことです。
救急車はご遺体を乗せることはありません。すぐに救急車から警察に連絡され警察が来ます。
その後は本当に大変なことになるようです。
この辺もお調べになっておいていいかもしれません。
2 遺産配分はどうするか?
遺産分配? 遺産なんて、分けるほどないから・・・ なんて考えていても、これは避けては通れない問題です。
住まいに関しては「住居権」がというのが民法で新設され、配偶者が住んでいる住宅は財産分与から除外されることになりました。
ほぼ遺産金やそれに相当する資産だけが家族間での分配の対象となりました。
今、預貯金はどのくらいあるのか、また、生命保険や他の保険はどうなっているのか。特に保険などは、一度かけるとなかなか
見直すことはありません。整理も兼ねて保険の内容の再確認することは今後のためにも良い機会になると思います。
そして、遺産は、受け取った方が確定申告や相続税などを税務署に申告しなければなりません。
それも申告する期限がありますので、ご家族に財産内容がが分かりやすいようにしておくことも必要ではないでしょうか。
また、遺族年金等を含んだ行政手続き、保険の申請、銀行口座の変更など、大変な作業を残された方がしなくてはなりません。
あらかじめどんなことが必要なのか知っておくことも大切だと思います。
3 お墓はどうするのか?
終の棲家となるお墓、元々あるお墓に入るのか、それとも新たに墓地を探さなければいけないのか。
ご承知の通り、そのお墓や埋葬の仕方も近年だいぶ様変わりをしてきました。
また、先祖代々墓・散骨・樹木葬・永代供養など、埋葬の選択の幅も随分広がっています。
もちろん費用も異なりまが、特に散骨や樹木葬などは、葬送費用が安いからといって、
安易に決めず慎重お考えになった方がいいかと思われます。
私たちはお墓の前で手を合わせ想うことで、心の平穏、家族への感謝や慈しみを感じることができます。
また、自分が生きていた証を何らかの形にして残すということは、
ご家族にとっても大切なことではないでしょうか。
ご先祖があって自分がいる、自分たちのルーツを形として後世に残す、そして、受継ぐ人が居てくれる、
これが「絆」ということではないでしょうか。
お墓と絆が切り離せないというわけではありませんが、お墓は誰かが用意しなければなりません。
ご自分が用意しなければ、同じ問題を後々家族が背負うことになります。
「終活」として考えることですから、思い詰めることはないと思いますが、心の問題としては大切なことはないでしょうか。
4 自分の人生歴をつくってみる
人生歴(自分史)と言っても、詳細に難しく作るということではなく、覚えている楽しかったこと、辛かったこと、人生の節目だ
と思ったことなどで良いと思います。頑張ってきた自分を振り返って、自分を褒めてあげることに役立つと思います。
自分がいつどこで生まれ、どこの学校に通ったか、どこでどんな仕事をし、どのように伴侶を得たのか・・など、
いろいろ書きとめていくことで、自分の人生を振り返る有意義な時間を過ごすことができると思われます。
最後に、自分の遺影はどの写真にするのか決めておきましょう。意外といい写真というものが無いそうです。
家族が選んでくれた一枚ですが、空から見たときに「あちゃ~この写真じゃないのにしてほしかったな・・」と、
苦笑いしたくないですよね。
5 エンディングノートを作ってみましょう
最低限必要なことを書き込めるノートをご用意しましたので、活用してみてはいかがでしょうか。
ファイリングすれば、立派なエンディングノートの完成となります。
エンディングノートはこちら → エンディングノート
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